Q&A―マイクロデブリッダーを使用したアデノイド切除術

アデノイドとは?

アデノイドとは、のどの一番上(鼻の奥)にある、リンパ組織です。アデノイドは細菌を体内のさらに奥へと入らないように捕獲する働きがあると考えられています。しかし、捕獲された細菌が、耳管を通って中耳に達した場合やアデノイドを腫らして耳管をふさぎ、中耳で滲出液と細菌の貯留を引き起こした場合に、アデノイドが中耳炎の一因となる場合もあります。

マイクロデブリッダーを使用したアデノイド切除術の利点は何ですか?

マイクロデブリッダーを使用したアデノイド切除術には、他の治療法より優れた点がいくつかあります。

  • マイクロデブリッダーを使用したアデノイド切除術は、滲出性中耳炎に対するより有効な治療法です。(参考文献1)
  • 高精度の組織除去が可能で、リスクも低くなります。
  • 迅速に行なうことができ、失血量も少なくなります。
  • 執刀医は、手術部位の構造をよく見ることができ、より容易にアクセスすることができます。
  • お子さんの滲出性中耳炎が再発する可能性が低くなります。(参考文献1)

マイクロデブリッダーを使用したアデノイド切除術は中耳炎の再発防止にどのくらい有効なのですか?

2003年に実施された調査研究では、マイクロデブリッダー、鉗子(切断)、吸引焼灼(加熱)による各アデノイド切除術の差が明らかになりました。(出典1)この研究では、1年間にすでに2回の鼓膜チューブ挿入術を受けていた1,270名のお子さんを対象に追跡調査が行なわれました。調査の目的は、アデノイド切除術を受けたお子さんがどのくらいの頻度で3回目の鼓膜チューブ挿入術を受けなければならなくなったのかを調べること、つまり、どのタイプのアデノイド切除術がより有効かを検討することでした。

研究の結果は、マイクロデブリッダーを使用したアデノイド切除術を受けたお子さんは3回目の鼓膜チューブ挿入術を必要とする確率がかなり低いことを示すものでした。

  • マイクロデブリッダーを使用したアデノイド切除術を受けた452名のお子さんのうち、3回目の鼓膜チューブ挿入術を必要としたのは3.5%(16名)でした。
  • 鉗子によるアデノイド切除術を受けた75名のお子さんのうち、3回目の鼓膜チューブ挿入術を必要としたのは9.3%(7名)でした。
  • 吸引焼灼によるアデノイド切除術を受けた743名のお子さんのうち、3回目の鼓膜チューブ挿入術を必要としたのは23.3%(175名)でした。

なぜマイクロデブリッダーを使用したアデノイド切除術はより高精度なのですか?

その他の方法では、除去する組織の量をコントロールすることが難しい場合があります。除去する量が多すぎれば、近くの組織を傷つけて合併症の原因となるおそれがあります。除去量が不十分だと、アデノイドが再び大きくなり、感染症が再発する可能性があります。

アデノイド切除術に使われるマイクロデブリッダーは、きわめて正確な操作が可能であるため、執刀医はより容易に切除コントロールを行なうことができ、除去が必要な組織だけを切除することが可能となります。また、マイクロデブリッダーと内視鏡によってアデノイド組織を直接見ることができます。さらに、到達が難しいアデノイドへのアクセスが容易になります。

参考文献(英語のみ)

  1. April M, Ward R, Bent J. Power-Assisted Adenoidectomy in the Treatment of Chronic Otitis Media with Effusion. Poster Presentation at American Society of Pediatric Otolaryngology, May 4, 2003, Nashville, TN.

本サイトの内容は、医師の診察に代わるものではありません。病状や治療に関しては、必ず主治医の診断を受けてください。

Last updated: 22 Sep 2010

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