インスリンポンプ療法の効果とリスク

インスリンポンプ療法は、多くの1型および2型糖尿病患者さんのQOL(生活の質)を改善してきました。

インスリンポンプでは、次のことが可能になります:

  • 好きな時に運動ができる
  • 好きな時に食事ができる(出典1)
  • 低血糖の心配が減る
  • 1日に数回のインスリン注射をしなくてよい
  • 目標HbA1cに近づける
  • 糖尿病関連の合併症リスクが軽減する(出典2)

糖尿病である場合、血中のブドウ糖(血糖)値を管理することが重要です。インスリンポンプを使えば、より速やかに血糖値を調整することができます。これは血糖コントロールの向上を意味します。さらにコントロールの向上は、健康の改善やQOL向上という意味でもあり得ます。雑誌Diabetes Educatorによると、糖尿病専門家(医師・看護師など)によるインスリンポンプの使用頻度は一般患者の10倍近いというデータがあります。(ポンプは超速効型インスリン1種類だけを使用するため、その変動性は3%未満ですが、複数のインスリンを用いる1日数回の注射では52%とされています。(出典3)

インスリンポンプの使用前には、まず、その使用方法・いろいろな場面での活用法についてのトレーニングを受けなければなりません。看護師や糖尿病療養指導士によるポンプのトレーニングは、1回きりではなく何度も行われることがあります。トレーニングではインスリンポンプを自分自身のライフスタイルや治療目的にどう適合させるかを学ぶことが重要です。また、注入セットが機能しなくなって数時間インスリン注入できなかった場合には、生命を脅かす合併症が生じる恐れがあることも知っておく必要があります。

インスリンポンプの使用を始める前には、必ず医師や看護師と話し合い、この機器の使用方法やトラブル対処についてのトレーニングを十分受けることが重要です。

 

出典

  1. Farkas-Hirsch R and Hirsch IB. Diabetes Spectrum. Vol 7 No 2. March/April 1994.
  2. The Diabetes Control and Complications Trial Research Group. NEJM 1993;329:977–86.
  3. Pharmacokinetics Of Continuous Subcutaneous Insulin Infusion. Lauritzen T, Pramming S, Deckert T, Binder C. Diabetologia.1983;24:326–9.

 

本サイトの内容は、医師の診察に代わるものではありません。病状や治療に関しては、必ず主治医の診断を受けてください。

Last updated: 6 Oct 2010

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