友人から「顔色がピンクになったね」と

-森さん

森さん

 

眠ろうとして目を閉じる。暗く、深い奈落に落ちていくような感覚。やがて目を覚ますと、苦しさに胸をかきむしっていたことがわかる--10年前、そんな苦しい体験をしました。

お寺の住職夫人として、家庭や仕事、恋愛相談まで地域の方々のご相談にのっていた頃です。夜中の相談が来ることも珍しくなく、「駆け込み寺」とまで呼ばれ、多忙を極めていました。そのほかに仏様の徳をたたえる御詠歌を教えてもいました。睡眠時間は平均3時間くらいだったでしょうか。

脈拍が1分間38にまで下がった私は、御詠歌の生徒さんに病院へ運び込まれ、心臓ペースメーカの植え込み手術を受けました。

体の中に機器が入る不安について、先生に聞きました。「着物を着たときに目立ちますか?」「いいえ、ビキニだって大丈夫」。ふだんは冗談一ついわない先生のひと言で、心から安心して手術に臨むことができました。

効果はすぐに現れました。植え込みを受けた後、見舞いにきた友人に「顔色がピンクになったね」といわれ、手足の赤みに気づきました。それまでいかに青白かったかを知った瞬間でもありました。

今は以前の多忙な生活に戻っています。先日、初めて電池交換をしました。手術中に機器を入れ換えるとき、心臓が止まる瞬間も体験しました。「この機械なくては生きられない」とわかり、ペースメーカのありがたさが身にしみています。

注:治療法はどなたにでも有効というわけではありません。詳しくは主治医とご相談ください。

Last updated: 22 Sep 2010

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